本を読むのは好きな方ですが、
趣味の欄に『読書』と書けるほどではない私です。
現に、基本的にハードカバーは買いません。
好きな作家さんの新書が出ていてもしり込みします。
できるだけ文庫になるまで待ちます。
こんな人間を読書好きと言ってはいけないと思うんですよね。
本題に戻りまして。
又吉直樹さんの『火花』の文庫を買って読みました。
芥川賞取りましたし、相当話題になったのでもう何番煎じか分かりませんが。
感想をば。
ちなみに感想書くのは苦手です。
どういうこっちゃ。(笑)
以下ネタバレ含みます。
こういう話って、男性同士だからあり得ることだよなって。
そう思うんです。
芸能界でも男性グループは長年続くけど、
女性グループは様々な理由で解散している人たち多いじゃないですか。
別にそれが悪いとは思わないんですけどね。
結婚だったり妊娠だったり、その他いざこざ、様々理由はあります。
でもだからこそ、私は男性グループとかコンビとかの関係性が好きだなって思いますし、憧れを強く抱く傾向にあります。
私の好きなTEAM NACSもラーメンズもRIP SLYMEも。
みんな10年20年やってますもの。
だからこの話は結構好きでした。
だけど、又吉さんの書く文章、私は最初「合わないかも」って思いました。
描写も綺麗だし、選ぶ単語も素晴らしいんですけど。
(私1ページ目の「夜気」って言葉を知らなくて、「文学少年…!」ってなりました。笑)
途中まで「これ最後まで読めるかな」とちょっと不安になってましたが、
徳永が相方とネタ合わせして喧嘩~あたりからやっと世界に入り込めるようになって、
真樹さんに男が出来たあたりからはそのまま最後まで一気読みしました。
好きな部分ははいくつかあって、
徳永が相方とのネタ合わせで喧嘩になりかけたときの神谷との電話とか、
そのあとの相方の謝罪とか、
コーデュロイパンツのときの神谷とか。
中でも、真樹に男が出来たと告白~真樹の10年後の様子が好きです。
人って辛いこと悲しいこと逃げ出したいことがあるとき、
思いっきり泣く人もいるかと思うんですけど、
「笑い」に変えようとする人っていますよね。
徳永と神谷の「泣く」を「風呂」に変換してしまうとことか、
荷物取りに行っている間勃起しててほしいとか。
アホかって思いましたけど。(笑)
神谷にとってはきっと最大の予防線で対策でガードだったんですよね。
笑いに変えるにしても発想が凄いなぁ。
芸人さんだからこその発想な気がしました。
10年後の真樹に対して、
真樹さんの人生は美しい。
あの少年は世界で最も(一番)幸せになる。
2回言ったところに、徳永の真樹さんへの想いがあると思いました。
スパークスが解散する際の漫才、
思っていることと反対のことを言うって、とてもチープな手法ですよね。
だけど徳永にとっては「感傷に流されすぎない」ための最善。
気が付いたら泣いてました。
ずっとやってきたこと、
ずっと夢見てきたこと、
それを辞めるってしんどいですよね。
一歩間違うと今までの自分を否定してしまいそうになるから。
僕は天才になりたかった。人を笑わせたかった。
僕を嫌いな人達、笑わせてあげられなくて、ごめんなさい。
相方が僕を漫才師にしてくれた。
そして、お客さんが、僕を漫才師にしてくれた。
自分のやりたかったこと。目指したかった場所。
できなかった自分。
みんなを連れていけなかった理想の世界。
悔しい悔しい悔しい。
だけど悔しいだけじゃない。
悔しいだけじゃないんですよね。
今の私は語彙力がない自分が悔しいです。(笑)
すごく素敵なシーンなのになぁ……。
そんなこの場面、読んでる最中頭の中で映像がすっと浮かびました。
ドラマとか特に観てないんですけどね。
ドラマ化映画化されるのもちょっと分かる気がします。
生きている限り、バッドエンドはない。
僕たちはまだ途中だ。
これから続きをやるのだ。
夢を追うのも叶えるのもとても難しいことですが、
たとえそれに手が届かなくとも、それで終わりじゃないと。
転職活動中の私は、背中を押されたような気がしました。
あーほんと感想書くの下手。
下手すぎて辛いです。(笑)
自分の意見とか思ったこと書くのは好きだけど、
何かに対しての感想とかほんっと下手。
いっぱい書いてたら上手くなるかなぁ……。